新型コロナウイルスの感染拡大が、学生の学びに深刻な影響を与えている。今春、北海道の大学に合格した三重県四日市市の男子学生(18)は、大学の「来道自粛」要請などで、地元を離れられないでいるが、契約した学生会館からは、利用していない食費の支払いまで求められた。男性は「助けてほしいのに、逆に費用がかさむ」と話す。
入試に合格後、男子学生は大学生協のサイトを通じて、食事付きの学生会館に申し込み、3月上旬、仲介の不動産会社に、入館金と保証金、4月分の家賃など17万円余りを支払った。入学金も納め、布団などの荷物も送った。あとは新生活を待つだけだった。
だが、大学は入学式の中止に続き、授業開始を5月11日に遅らせると決定。道外の学生には、来道の自粛も求めた。
男子学生には肺気胸の持病がある。新型ウイルスに感染すれば重篤化の恐れもある。大学はオンライン授業をする方針で、当面の北海道行きは断念した。
対面授業の再開に備え、学生会館の家賃と管理費は払い続けるつもりだった。しかし、利用していないのに、毎月計3万円以上が掛かる食費や水道料などの支払いには疑問がわいた。不動産会社に減免を求めたが、「契約上できない」と繰り返すばかりだった。
大学の再開時期が見通せず、今…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル